宝くじの販売時期になると必ず巻き起こる、”宝くじ論争”。
宝くじは買わない方がいい! 半額以上、お金をドブに捨ててるのと同じなんだよ。 |
い~や、宝くじは買った方が楽しめるよ! 私は夢とドキドキ感を、宝くじで買っているんだもの♪ |
どちらの言い分にも、それぞれ理由はあるわけで…
あなたは宝くじの購入について、否定派ですか?
それとも肯定派ですか?
今回は、宝くじの楽しみ方が変わるかもしれない宝くじの魅力について、考えてみます。
宝くじ否定派の理由 ~現実直視型思考~
投資家やお金持ちは、宝くじを買わない。
こんな話を聞いたことがある人も多いことでしょう。
なぜ宝くじは、このような人たちに嫌厭されるのか。
それは、宝くじの仕組みにあります。
この動画を要約すると
という、驚愕な事実がわかるのです。
ドブに捨てるって…
過激な言い方ではありますけどね💦
でもこれって有名な話であり、宝くじ公式サイトなんかでは暗に示している事実なんですよね。
宝くじの仕組みを考えると、割に合わないギャンブルであり、投資である
お金に詳しい人から見た、宝くじの側面。
宝くじを嫌厭する理由として
という二つの側面があります。
還元率の低さ
先にご紹介した、宝くじ公式サイトの円グラフ。
こちらには、宝くじの活用内容について記されているわけですが、注目していただきたい数値があります。
それは、『当せん金として当せん者に支払われる率』です。
46.5%(令和元年度の宝くじ販売実績からみた率)とありますね。
約46%が『当せん金として当せん者に支払われる率』ということ。
では、残りの約54%はというと
・ 公共事業等への活用 … 約39%
・ 印刷経費・手数料等 … 約14%
・ 社会貢献広報費 … 約 1%
という内訳になります。
つまり単純解釈すると、1万円の宝くじを購入した場合
※ 分配額なので、該当購入者すべてに4,600円の支払いが確定しているわけではない⇒ 残り5,400円が胴元に抜かれる”テラ銭(せん)”
ということに。
宝くじの仕組みを紐解くと、宝くじでお金儲けを考えるというのは現実味がありません。
これは、他ギャンブルとの還元率を比較してもわかります。
種類 還元率 備考 友達とのじゃんけん 100% 胴元がいない バカラ 98.5% パチンコ・パチスロ 80~85% 競馬 70~80% 競艇・競輪 75% toto 50% 宝くじ 46%
他ギャンブルと比較すると、還元率では宝くじは最低クラス。
1万円宝くじに賭けると、有無を言わさず5,400円が持っていかれるわけですよ。
胴元にね。
よく考えてみてください。
宝くじを1億円分販売したら4,600万円は当せん金になりますが、残り5,400万円は胴元の取り分。
商売というのはリスクが伴うものですが、胴元のリスクって、この理屈だと無きに等しいですよね。
宝くじは、紙に番号印刷して売るだけ。
当せん金も購入者から集めて、約46%返すだけ。
残りの集めたお金は、胴元の取り分。
胴元ぼろ儲けという構図が、成り立っているわけです。
ボロイ商売ですよね~ あなたは、それでもまだ、宝くじを買いますか? |
というのが、お金に詳しい人から見た、宝くじの側面なんですね。
当せん確率の割に合わない期待値
もう一つ、宝くじは買ったからと言って、必ずしも期待値分を取り戻せるわけではないということ。
例えば、宝くじって定番のものだと、1枚300円ですよね。
宝くじの還元率から考えると、宝くじ1枚300円に対しその約46%分、約138円が期待値になります。
しかし実際問題、宝くじの末賞は300円。
宝くじ1枚購入で、末賞が当たった場合は100%取り戻せるわけですが、ハズレだと0円。
そりゃそうですよね。
では、次です。
宝くじを連番やバラなど、まとめて10枚購入した場合、1割は必ず戻ってきます。
必ず末賞が当たるように10枚のうち1枚がセットされていますもんね。
1枚300円の宝くじ10枚購入で3,000円。
うち300円は必ず当たる。
しかし、期待値を考えると
3,000円 × 約46% = 約1,380円
となり、期待値を大きく下回っているわけです。
なんか、割に合わないですよね。
買えば買うだけバカを見る、みたいな…
でもさ! 宝くじを買えば買うだけ、1等当せんの確率は少なからず上がるわけでしょ? |
まぁ…
宝くじを買わなければ、当せんはしないわけですからね。
では、その1等当せんは、どのくらいの確率なのでしょうか?
先の動画では、比喩的表現として
✓ 交通事故で300回死ぬ確率と一緒
✓ 東京ドーム2個に宝くじを敷き詰めて、その中から1枚引き当てる確率と一緒
✓ 北海道に1円玉を落として自分の頭に当たる確率より、ちょっと高いぐらい
などと、散々な言われよう…(笑)
「宝くじは愚か者に課せられた税金」と表現した橘 玲 氏は
宝くじを買うひとは誰もが1等当せんを期待するでしょうが、その夢がかなうのは交通事故で死ぬ確率よりもはるかに低いのですから、購入者が合理的であれば、大金持ちになる前に交通事故死してしまうと考えて買うのをやめるはずです。
ーーー 中略 ーーー
宝くじというのは、マトモに考えれば成り立つはずのない賭け事ですが、行動経済学的にいうならば、確率を正しく計算できない不合理性と、天性のポジティブシンキングに支えられて大繁盛しているのです。
と話されています。
「宝くじは愚か者に課せられた税金」ですか…
とても、的を射た言葉だなぁ! |
と感心してしまいました(笑)
宝くじの当せん金に「所得税」「住民税」はかからないということは、よく知られています。
なぜ課税されないかというと、「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」(当せん金付証票法13条)と法律上決められているからなんですね。
宝くじの仕組みは、購入した時点で胴元に約54%は差っ引かれているわけでしたが、そのうち税金等についても含まれているわけです。
宝くじ収益金の活用内容のうち、「公共事業等への活用」がそう。
宝くじ購入者は、一部を税金として納めているとも言えるのです。
売り上げから税金等を先に引いているのに、その中から出てくる当せん金に課税したとなると”二重課税”になってしまう。
そのため、受け取った当せん金には税金が課税されない仕組みになっているのです。
ただし、贈与税については課税対象となるケースもあるため、注意が必要です。
【参考、引用:Business Journal『宝くじ高額当せん者だけに配布される冊子に書かれた「驚愕の注意点」…不幸なトラブルも多数』より】
何はともあれ、宝くじの1等当せんは「夢のまた夢…では済まされない確率」ということなんでしょうね。
現実直視型思考の人は、宝くじを”浪費”と位置付ける
お金に詳しい人から言わせると、お金儲けを考えるなら、宝くじはそぐわないということに。
そりゃ、そうですよね。
「投資しても半額以上は持っていかれてしまい、還元率としても5割を切っている投資案件に、あなたはお金を出しますか?」ということなんですから。
普通に考えてみると、正気の沙汰とは思えません。
ハイリスク、ローリターンですもんね。
だからこそ、宝くじは”浪費”と位置付け、買わない方がいいと言われる理由がここにあります。
宝くじ肯定派の理由 ~夢追い人型思考~
否定派の理由を見てしまうと、宝くじに肯定する要素があるんだろうか… |
と内心、気弱になってしまいます。
現実問題、そうなんですからしょうがない。
現実直視型思考の言い分は、ごもっとも。
でもさ…
宝くじって、無くならないよね。
ボロイ商売とまで言われて、なんで?
そう思いませんか?
実際、宝くじ人気はスゴイわけで…
先日、宝くじ購入代行サービスにて取り寄せた宝くじの商品レビューをしました。
その中で、12月10日に購入した領収書について話題にしましたが、いち購入代行サービス業者がたった一日に購入した宝くじを推測しても、金額で3千万円~5千万円以下、枚数にして10万枚~16万6,666枚以下の間で購入した実績があるわけです。
たった一日、しかも一社のみで、ですよ。
凄くないですか!
宝くじを購入する人の中には、確かにお金儲けを考えている”愚か者”もいることでしょう。
人生を賭けてまで、宝くじに願いを託す人も少なからずはいるわけですよ。
しかし、それは少数派と考えています。
宝くじを購入する人は、”宝くじファン”が多いと思うんです。
私も毎年、夏と冬のジャンボ宝くじを買い続けている宝くじファンだから。
宝くじファンは、「宝くじの仕組み」などという、そんな小難しいものは関係ないんです!
たぶん…
言いすぎかもしれませんけど(笑)
確かに、高額当せんを夢見て購入はしますよ。
当たったら当たったで、嬉しいですからね。
でも、宝くじの楽しみ方って、当せんすることだけではないと私は思うんです。
私は、宝くじ肯定派の人間です。
ここからは、私の独断と偏見的な意見が多数見受けられると思いますが、温かい目で見ていただけると幸いです(笑)
宝くじの楽しみ方は、当せんすることだけにあらず!
宝くじを購入した人なら、抽選結果が出るまでに味わったことのある感情ってないですか?
これがわかる人は、もはや宝くじファンと言っても過言ではないでしょう。
その感情とは
といった感情です。
今、あなたは何かに期待したり、ドキドキしたりすることはありますか?
この感情って、人間が人間であるために必要な感情と、私は思っています。
”人間が行動するための原動力”と言ってもいいでしょう。
年齢を重ねるにつれ、こういった感情がだんだん希薄になっていく…
絶望に打ちひしがれている状態では、生き生きしている状態とは言えませんよね。
宝くじを購入する事で、期待感やドキドキ感を簡単に抱くことができるわけです。
ギャンブルとしては、宝くじは最低な還元率でした。
しかし、レジャー(=娯楽)としては、最高に楽しめるのが宝くじと私は考えています。
抽選結果が出るまで最低でも一週間以上は楽しめる、宝くじの魅力
2020年の年末ジャンボ宝くじで考えると、発売期間は11月24日(火)から12月25日(金)までの約1ヶ月間。
抽せん日は、12月31日(木)となっています。
12月25日の最終日に宝くじを購入したとしても、抽せん日までの約1週間は、期待感やドキドキ感を味わうことができるわけです。
もしも、発売初日の11月24日に購入したとすると、1ヶ月以上にもわたり、期待感やドキドキ感が持続することに。
この「期待感やドキドキ感の持続」は、他ギャンブルでは中々味わえないことです。
じゃんけんやパチンコ・パチスロは、その日その場で期待感やドキドキ感は終了してしまいます。
競馬・競輪・競艇なんかも、宝くじほど期間が持続するとは思えません。
※ 競馬・競輪・競艇をやらないため、正直なところわからず発言しております。すみません…
気持ちのあり方。
持続力。
そんな側面から宝くじをみると、「ギャンブルとしては最低でも、レジャーとしては最高」という理由になるハズです。
夢追い人型思考の人は、宝くじを”レジャー(=娯楽)+α”と位置付ける
期待感やドキドキ感を味わうために、宝くじを購入している。
まぁ、そういう考えで購入している人って、あくまでも建て前であって、本音は「宝くじに当せんしたい!」という願望があるわけですよ。
私も、ぶっちゃけそうですもん(笑)
宝くじ高額当せんを夢見て、購入している。
それが正直なところでしょうね。
そう考えると、「宝くじに夢を託し、追いかけている人」と言えるわけです。
”夢追い人”ですね。
夢というものも、年齢を重ねると希薄になるものの一つ。
夢だって、人間が行動するための原動力です。
お金を出して、抽せん日まで期待感やドキドキ感を味わう。
そして、高額当せんという夢に思いをはせる。
これが、宝くじは”レジャー(=娯楽)+α”と位置付け、宝くじ肯定派がいなくならない理由なんでしょうね。
まとめ:考え方は多種多様の方がいい。その方が、わからなかったことが見えてくるから
宝くじ論争。
あなたの考え方は、どちらでしたか?
反対派も肯定派も、その人その人の考え方。
考え方を否定するつもりは一切なく、多種多様な考え方があるということがおわかりいただけたと思います。
反対派の意見は、現実をきちんと見据えたごもっともな考え方。
対して肯定派の意見は、忘れかけている感情を呼び起こすための娯楽として考えています。
どちらの考え方も、必要不可欠であると思います。
もしかしたら、反対派の人が肯定派に鞍替えすかもしれません。
その反対も起こり得ること。
いろいろな考え方を学び、自分はどうするのかを決める手立てになれば幸いです。
最後に、宝くじは自己資金と相談し、無理のないように購入してくださいね(笑)
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