レザークラフトの染色経験がある方から
こういった質問を受けます。
このような質問をいただける方の中には
という疑問や悩みがあるのではと感じます。
そこでTAIGAの経験と知識から
について、お応えします!
重ね塗りは必ずしなければならないのか?
即答しちゃいますね。
これは、「使用する方の好み」によります。
という方は、必ずしも重ね塗りする必要はありません。
重ね塗りすると色が濃くなってしまうため、重ね塗りする回数や色の濃さを調整する必要があります。
重ね塗りをする理由は
に行います。
「色ムラは絶対ヤダ!」という人には
ということになります。
参考までに1回目の染色後と、重ね塗りを2回した3回目の染色後を見てみます。
【1回目の染色後】
【3回目の染色後(重ね塗り2回実施)】
使用している染料は、1回目も3回目も同じ薄さの染料です。
1回目の染料する際に、染料原液を5倍に希釈したものが多く余ってしまいました。
それで、1回目と同じ薄さの染料を使い、2回目、3回目と重ね塗りしたものが【3回目の染色後(重ね塗り2回実施)】の写真となります。
【1回目の染色後】の革の着色状況は薄く、色ムラも見えます。
【3回目の染色後(重ね塗り2回実施)】の革の着色状況は、【1回目の染色後】よりも濃くなっており、色ムラも緩和されております。
同じ薄さの染料で重ね塗りしても、回数を重ねるたびに濃くなることがわかりますね。
重ね塗りのやり方
本来、色を濃くするには、重ね塗りするたびに染料原液の希釈割合を少なくしていきます。
もし一回目の染色の際に薄めた染料が余っていたら、染料原液を足してあげれば良いです。
それだけで、希釈割合は少なくなります。
また、重ね塗りする際に「より色ムラを防ぐことができる裏技」を2つ、伝授しちゃいます!
裏技は、この2つです。
革が完全に乾ききってから染色をする理由としては、濡れているところと乾いているところの、染料の浸透具合が違うからです。
また、完全に乾ききった革の表面を使い古しのストッキングを使って磨くことで、革の表面を整えてより色ムラを防ぐことができます。
重ね塗りをする前に、使い古しのストッキングを使って革の染色面全体を磨く
それでは染色する正七角形の革と、使い古しのストッキングを準備します。
ストッキングは適当な長さに切っておきます。
ストッキングは適当に折りたたみ、ストッキングで「てるてる坊主」を作ります。
「てるてる坊主」のストッキングができたら、様々な方向から磨きます。
ストッキングで磨く前と後では、色の深みが違うのがわかります。
磨いた方が若干、濃くなりますかね。
磨き作業は、色ムラ防止や着色を整えるためにも必ず行ってください。
重ね塗りをする前に染料を準備する
それでは、染料の準備です。
1回目の染色では、水で5倍に希釈したため、今回は2倍希釈にします。
染料を2倍希釈しました。
重ね塗りする際は、前回の染料より希釈率を少なくし、原液の割合が前回よりも濃い状態で使用することで、色が濃く染色されます。
染料の準備ができたら、染色用の「てるてる坊主」を自作し、重ね塗りする
染色用の「てるてる坊主」の作り方及び染色方法については
をご覧ください。
ちなみに1回目の染色の際は、染色する革全体を一度クラフトスポンジを使って湿らしておりましたが、2回目以降の重ね塗りの際はTAIGA的には行っておりません。
その代わりに、使い古しのストッキングで重ね塗り前に染色面全体を磨いております。
色ムラが非常に気になる方は、重ね塗りの際も染色する革全体を一度クラフトスポンジで湿らせておくのをオススメします。
重ね塗りが終わりました。
好みの色の濃さになるまで、重ね塗りの工程を繰り返します。
まとめ
1回目の染色と2回目以降の重ね塗りの説明は、今回で終了となります。
お疲れ様でした。
通常色ムラは、デザインとしてワザと色ムラになるようにした染色方法以外は失敗とみなされてしまいます。
そのため、色ムラにならない染色方法をまず身につけてから、デザイン的にグラデーションをかけたような染色方法を学んでいきましょう。
レッツ、チャレンジ!
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