消毒や除菌に使われている消毒用エタノール。
皮膚の消毒や、除菌スプレーなど使用用途は様々。
世に出ているエタノール製品によっては、エタノールの他にイソプロパノールという成分が含まれているものもあることを、ご存知でしたか?
イソプロパノール⁉
大豆イソフラボンなら聞いたことあるけど…
あまり聞きなれない成分です。
この成分があるのとないのでは、何が違うのか?
前回、投稿した記事
と併せてご覧いただくことで、消毒の知識や効果が格段と上がりますよ!
イソプロパノールとは
2-プロパノール(2-propanol)は、第二級アルコールの一種である。
消防法に定める第4類危険物アルコール類に該当する。
別名、イソプロパノール(日本薬局方でも規定されている名称)、イソプロピルアルコール、IPA。
溶媒、殺菌に使われ、エタノールより安価。
使用用途としては、工業原料・有機溶剤、消毒・清掃用品、燃料用水抜き材に使われる。
医療機関等で消毒用として、エタノールと並び広く利用されている。
エタノールと比べて殺菌できる菌種は少ないが、酒税がかからないため安価である。
エタノールに比べて、脱脂作用が強く、やや毒性と刺激性が強いため、手指や器具の消毒が目安である。
(創傷面や損傷皮膚への使用や、内服は禁忌である)
消毒用アルコールに、2-プロパノールや添加物を混ぜている製品があるが、これは酒税を回避する措置である。
湿式のVHSヘッドクリーナー、CD/DVD/BDレンズクリーナーのクリーニング液、複写機のガラスやコンタクトレンズの洗浄液として利用される。
安価であること、油脂類をよく溶かすこと、速乾性であることなどから、機械部品の洗浄にも使用される。
Wikipediaによると「2-プロパノール」の別称が、イソプロパノールという成分名称とのこと。
イソプロパールは
・エタノールと比べた場合、酒税がかからないため安価
・殺菌可能な菌種は、エタノールより少ない
・エタノールに比べて、やや毒性や刺激性が強く、新型コロナ感染予防などのために頻繁に使いすぎると、手荒れを起こしやすくなる
という特徴があります。
エタノールも、傷口や粘膜に使用した場合は刺激が強く、痛みを感じます。
そのため、基本的には正常な皮膚にしか使用しません。
また、エタノールには有機溶剤としての作用があり、皮膚へ塗布した際には、皮脂や水分を奪うため、皮膚への過度な使用は控える必要があります。
特にイソプロパノールは、エタノール以上に皮脂を溶出しやすい物質のため、注意が必要です。
エタノールを含まれた飲料である酒は、飲料可能です。
しかし、消毒用エタノールはエタノール濃度が非常に高く、一気に飲み干した場合は、急性アルコール中毒を引き起こし死亡します。
また、他に消毒用エタノールの中に、酒税を回避するためにイソプロパノールを意図的に混入されている物がありますが、人体に摂取すると重篤な症状を引き起こすため、イソプロパノールが含まれている物の内服は禁忌とされています。
イソプロパノールが含まれているかどうかは、成分表示を確認しよう!
イソプロパノールが含まれているかどうかは、製品の成分表示を確認することでわかります。
<消毒用エタノール イソプロパノール含有なし>
【第3類医薬品】『コニシ 消毒用 エタノール 500ml』医薬品のアルコール 日本薬局方 消毒用エタノールのみ 価格:1,644円 |
<消毒用エタノール イソプロパノール含有あり①>
消毒用エタノールIP SP 500ml【医薬部外品】*配送分類:1 価格:1,980円 |
<消毒用エタノール イソプロパノール含有あり②>
【即納品】小堺製薬 消毒用エタノールIK 500ml【第三類医薬品】 価格:1,650円 |
<イソプロパノール>
【即納品】昭和製薬 イソプロ50% 500ml【第3類医薬品】イソプロパノール50% 価格:550円 |
・消毒用エタノールのイソプロパノール含有なし
・消毒用エタノールのイソプロパノール含有あり①
・消毒用エタノールのイソプロパノール含有あり②
・イソプロパノール
の4種類をご紹介しましたが、消毒用エタノールについて、本来であればイソプロパノール含有ありの方が酒税回避のため安くなっているのかなと思って見てみたら
であることがわかりました。
まぁ、一概には言えないのですが
・製造メーカーの規模
・新型コロナ禍による価格変動
などが考えられると思います。
一般常識的には
と覚えておきましょう!
このことは、消毒用エタノールとイソプロパノールと比べて、約3倍もの価格差があることからわかります。
エタノールとイソプロパノールの違いを知って、効果的に使おう!
エタノールにしろ、イソプロパノールにしろ、消毒・殺菌できる成分であるならば、頻繁に使いすぎると肌荒れを起こす可能性があります。
というと、そういうわけでもなく、日本薬局方においても規定されているため、消毒液を安価に入手したい方には、おススメなのです。
いずれにしても、エタノールもイソプロパノールも、使用上の注意をよく読んで、正しく使用することでトラブルを回避することができます。
せっかく消毒・殺菌のために、エタノールやイソプロパノールを使用しても、それが原因で肌荒れしてしまっては、元も子もありません。
皮膚などの人体に使用するものは、まず成分表示や使用上の注意をよく読んで、お使いになることをお忘れなきよう!
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