つぎはぎサンプル作りで工作用紙やら革端切れやら糸くずやらも再活用

スポンサーリンク
経年変化とレザークラフトと

昨日、レザークラフト商品販売も視野に入れて、久々のサンプル作りを型紙から作っていました。

 

つぎはぎサンプル作り 写真

 

この型紙に使っている工作用紙。

以前、型紙を作るのにあまったもの。

工作用紙1枚であっても、なるべく無駄なく使うようにしています。

 

私がレザークラフトのサンプル作りをする場合、当初は

・商品としては使えない、汚れやキズのある革

・床革

を使うことが多かったのですが、何年か前より「つぎはぎサンプル作り」をするようになりました。

 

今日は、レザークラフトの

つぎはぎサンプル作り

について、私TAIGAが行っていることをご紹介します。

 

レザークラフトを趣味で行っているみなさんの参考になれば幸いです。

 

スポンサーリンク

私が「つぎはぎサンプル作り」をしている理由

つぎはぎサンプル作り 写真

 

自称、「つぎはぎサンプル作り作家」の私。

なぜ、つぎはぎサンプル作りをしているのか?

 

その理由は

「あまった革端切れや糸くずを有効活用するためには、どうすればいいのだろうか?」

という思いからでした。

 

型紙を革へ罫書き、裁断した後に残る革端切れ。

できるだけスペースを作らないように詰めて型紙の形を罫書くのですが、革を面積の広い端切れや半裁で購入すると、どうしても虫刺されなどの穴やキズ、銀面の革はがれやヨレ、汚れ等で使えないデッドスペースが出来てしまいます。

その部分を商品としては出せない(訳あり商品として出す分には良いのだろうけど、作家としての信用問題もあるしね…)ため、端切れとなってしまいます。

 

上記の写真右下、3枚の革を貼り付けた状態の左側に、銀面の革はがれが見られます。

実は半裁を購入しても、値段や半裁の革の種類にもよりますが、商品として使える部位が7割あればいいくらい、残り3割以上は使えないことの方が多いのです。

 

これは革本来の問題の他にも、半裁を加工する工程で、革の厚さを均一にするために革漉き機に通したとき、厚さが違う場所ができることもあるから。

そのため、レザークラフターは商品を作る場合、革の部位やパーツとして使う場所を見極めて型取りするわけです。

 

革を見極めることも、レザークラフターにとっては必要なスキルの一つ。

とは言っても、商品として使えない端切れはどうなるかというと、自分で使うレザーアイテムを作ったりするくらい。

 

自分で使うレザーアイテムも、ある程度の革面積がなければ作れない。

じゃあ、それでも使えない革端切れを、なんとか有効活用する手はないのか…

 

それで思いついたのが

革端切れをつぎはぎで付けたし、革面積を広げる方法

だったのです。

 

つぎはぎであれば、細かな革端切れも数枚付けたすことで革面積を広げることができます。

商品としては、つぎはぎした革は材料として使えないけど、サンプル作りなら全く問題なし。

逆にサンプル作りに適した革とも言えます。

 

サンプルを作る理由は、新しい商品を生み出す時に、商品の形状や大きさなどを確認し、型紙を調整する必要があるからです。

一つの作品に、多いときは2~3個ものサンプルを作ることだってあります。

 

改良に改良を重ねて、苦しみながらも作り上げた商品だからこそ

お客様は購入してくれるのです。

 

ハンドメイド作家が商品を売って、お金を得るということは

そういうことなのです。

 

中にはサンプルを作らず、一発本番で作るものもありますが、たいていは複雑な形でないものやパーツ数が少ないキーホルダーなどの小物に限られます。

 

サンプルを作るたびに良い革を使っていたら、レザークラフターは破産してしまいます。

サンプルを工作用紙で作る手もあるのですが、できることなら実際に革を使用した方がイメージしやすいですよね。

いくら革をつぎはぎしてたとしても、工作用紙よりは革の質感などをイメージしやすい。

 

私が「つぎはぎサンプル作り作家」となったのは、こういった理由からなのです。

 

 

スポンサーリンク

つぎはぎサンプル作りがもたらすメリット

①革端切れや糸くずを有効活用できる

つぎはぎサンプル作り 写真

 

私がつぎはぎサンプル作りをする場合、革端切れだけでなく、あまった糸くずも再活用しています。

 

レザークラフトをする人はご存知だと思うのですが、手縫いする場合の糸は、ある程度の長さをもたせてカットします。

手縫いはレザークラフト独特な2本の針を使用した縫い方のため、縫い終わり後、20㎝前後のあまった糸くずが2本できることが多くあります。

 

あまった糸が30cm以上あれば、小物用の糸として再活用するのに残していたのですが…

 

20㎝前後の糸はビミョーな長さ。

長くもなく、短くもなく…

 

しかし、レザークラフトで使う場合には、糸の両端に針を取り付けて縫っていくため、単純計算で2分の1以下の長さしか縫うことができません。

そのため20㎝の糸だと、単純計算で10㎝未満の長さしか縫うことができないため、ほぼゴミ箱行きになっていました。

 

糸くずも、もったいないなぁ…

 

もったいないお化けが憑りついたかのような発想。

それなら、糸くずも革端切れと同じで付けたして使用すればいい。

どうせ、サンプル作りだし。

 

つぎはぎサンプル作り 写真

 

ということで、あまった糸くずについても再活用することになりました。

 

上記写真、右側のつぎはぎ革の床面を見てください。

あまった糸くずを再活用しているため、どうしても長さが足りず、付けたして使用しております。

糸の始末を床面で行っているため、糸の付けたしはすぐにわかるのですが、ここで銀面を見てください。

 

つぎはぎサンプル作り 写真

 

銀面からみると、まったく糸の付けたしがあったことはわかりません。

わかるのは、革端切れをつぎはぎしていることだけ。

あまった糸くずも有効活用することができるのです。

 

これは、サンプル作りだからこそできる糸くずの再活用法。

商品にこれをやってしまっては、信用問題になるし、第一、美しくありません。

 

商品は必ず、つけたしなしの一本糸で手縫いすることで

手縫い本来の美しさを際立たせることができます。

 

 

②サンプル作りの段階で失敗しても、端切れや糸くず使用のため無駄にならない

 

ちょっとお金の話を…

革の相場ってどれくらいかご存知ですか?

 

革を半裁や1頭丸ごと分の革で購入する場合

デシ(ds)

という革業界独特の単位を用いて取引されます。

革1枚当たりの面積で大きさを測り、素材単価を”デシ”面積にて計算されています。

 

1デシ(ds)は、10cm×10㎝の正方形の面積と同等

2デシ(ds)は、10cm×20㎝の面積と同等

※2ds=10cm×20cmではない。あくまでも面積の単位。

 

革業界の1dsの相場は、平均して100円前後と言われています。

1dsが100円切る値段だと、比較的安い革であると言えます。

 

10cm×10cm正方形と同等の面積で100円として、考えてみてください。

5cm×10cmの面積で50円。

5cm×5cmの面積で25円となります。

 

実は、5cm×5cmの面積の革端切れは、レザークラフトをしていると案外大量にできてしまいます。

その都度、25円をゴミ箱へ捨てているのです。

 

1枚で25円。

10枚で250円。

100枚で2,500円。

ゴミ箱へ捨てていることに。

 

2,500円あれば、革端切れセットが変えちゃう値段。

もったいないですよね。

 

しかし、5cm×5cmの面積の革だと、中々利用できる商品を作りにくいのも事実。

せいぜいできて、キーホルダーやネームタグくらいです。

コースターを作るには、小さすぎる大きさですし…

 

そのため、つぎはぎして付けたすことで、革面積を広くし、大き目のレザークラフト商品サンプル作りができるようになります。

 

なるべく、お金をゴミ箱に捨てないサンプル作り

商品ではなくサンプルなので、自分が納得して作れば良いだけ

お客様に迷惑をかけるものでは、決してありません

 

 

③手縫いの練習になる

つぎはぎサンプル作り 写真

 

つぎはぎサンプル作りは、手縫いの練習になります。

上記写真の縫い方は、基本のレザークラフトの縫い方を応用した縫い方となっています。

このほかに×点縫い(クロス・ステッチ)とか、ベースボール縫い(ベースボール・ステッチ)とかもできます。

 

私がレザークラフト初心者の頃、大変お世話になった動画をご紹介します。


【動画引用:YouTube動画 Arukus01より】

 

 

④モノを大事にする心を育てる

つぎはぎサンプル作り 写真

 

つぎはぎサンプル作り 写真

 

・工作用紙

・革端切れ

・糸くず

 

どれも、お金を払って購入したもののあまり分。

ゴミ箱に捨てるのは、最後の最後。

使えるものは、トコトン使う。

 

自分で作ったものであれば、たとえそれがつぎはぎサンプルであっても、愛着がわきます。

愛着がわくと、モノを大事にします。

 

なるべくモノを捨てずに、最後の最後まで再活用してサンプルを作る

サンプル作りは、モノを大事にする心を育てます

 

型紙作成に使う工作用紙だって、セロテープでつなぎ合わせて、つぎはぎ使用はできるんです。

 

つぎはぎサンプル作り 写真

 

 

工作用紙をつぎはぎ使用することは、割と多くのレザークラフターの方もしています。

レザークラフト作品で大きなものを作る場合、市販の工作用紙だと大きさが足りない場合があるから。

つぎはぎしなくとも、工作用紙を線対称にして、工作用紙×2倍の大きさで革に罫書く方法を使うこともあります。

 

 

つぎはぎサンプル作りがもたらすデメリット

 

デメリットは、たった一つ。

革端切れや糸くずを捨てずに貯めておくため、革端切れ入れや糸くず入れを用意したり、置いておくための場所をとってしまうことです。

 

レザークラフトを作るたびに、革端切れや糸くずは貯まっていきます。

どのくらいの大きさまで、つぎはぎサンプル用に取っておくか。

革の大きさ、糸の長さによって取捨選択する取り決めを、自分自身で定めておかなければいけません。

 

 

サンプル作りに有効活用できる、工作用紙のあまり、革端切れや糸くず。

革に余裕があるのであれば、別につぎはぎしてまでサンプル作りする必要はないでしょう。

しかし、一般的に革資材を購入するということは、ある程度まとまったお金がなければ購入できません。

 

革や糸の革資材を有効活用することは、趣味としてレザークラフトをする人にとっても、目からウロコ的な方法なのかなと思います。

 

手軽にできるレザークラフトを目指して

趣味でレザークラフトを行っている方々の参考になったのなら、幸いです

 

 

レザークラフトキット【送料無料】 [クラフト社] レザークラフト工具 スターターセット

価格:19,250円
(2020/7/21 10:12時点)
感想(0件)


 















コメント