牛乳を飲むと腹痛や下痢になるのは病気?乳糖不耐のメカニズムとは

スポンサーリンク
経年変化と健康と
牛乳飲むとお腹を壊してしまう人

「学生時代は牛乳平気だったのに、大人になってからというもの、牛乳飲むたびにお腹壊してしまう…これって病気なの?」

「牛乳飲むと結構な確率で下痢しちゃうの…同じ乳製品のヨーグルトやチーズなら平気なのに」

「牛乳?お腹壊すと困るから、平日は飲まないなぁ」

腹痛に悩まされる男性 写真

 

私も学生時代は牛乳平気だったのに、大人になってから飲むとお腹を壊す人になってしまいました。

特に病気だとは思っていなかったのですが「なんでだろう?」と疑問には思っていました。

そのため、勤め人だった頃はお腹壊すと困るので、平日はなるべく牛乳を飲まないようにしておりました。

 

牛乳飲まなければお腹壊すことはないし、もし便秘になったら牛乳を下剤代わりにできるし。

「便利な下剤」感覚が、大人になってからの牛乳を飲む理由に、いつしかなっていました。

 

義務教育時代は給食に毎回牛乳出て、欠かさず飲んでおりました。

しかし、大人になってからというもの、牛乳飲む頻度は1週間に1度あるかないか。

便秘に悩んだ時にだけ、一気に大量飲む。

 

おススメできない飲み方をしておりますね…

 

大人になって牛乳を飲むと、腹痛や下痢になってしまう方。

病気ではなく、「乳糖不耐」が考えられます。

 

なぜ大人になると牛乳飲んでお腹を壊しやすくなるのか?

・お腹を壊さない牛乳の飲み方は?

がわかります!

 

今回は

乳糖不耐と牛乳の飲み方

について、ご紹介します。

 



 

 

スポンサーリンク

牛乳に含まれる「乳糖」とは

乳牛と牛乳 写真

 

「乳糖」は読んで字の如く、自然界では哺乳類の乳汁に含まれる糖です。

 

乳糖の大部分は、小腸にて乳糖分解酵素「ラクターゼ」によってガラクトースとグルコースに分解・吸収され、体内でエネルギー源として利用されます。

 

乳糖の主な働き

乳糖の一部は分解されずに大腸に達し、腸内細菌の発育を助け、増やす働きがあります。

乳糖から腸内細菌の働きで乳酸や酢酸が生成され、腸内が適度な酸性になることで

・有害な細菌繁殖の抑制

・整腸作用

をもたらしてくれます。

 

また、乳糖にはカルシウムやマグネシウム、鉄の吸収を高める働きもあります。

 

よく

骨を丈夫にするには、牛乳飲めばいい

と言われる理由は、この乳糖が牛乳に含まれているからです。

 

 

スポンサーリンク

乳糖不耐が起こるメカニズム

腹痛に悩まされる女性 写真

 

牛乳を飲むとお腹に異変が…

・消化不良

・腹部不快

・腹痛

・下痢

・おなら

などの症状を感じたことはありませんか?

 

しかも、子どもの頃は冷たい牛乳飲んでも平気だったのに、大人になってからでは、お腹の異変が顕著に出てしまう。

これが「乳糖不耐」の特徴です。

 

乳糖不耐とは、乳糖を分解する小腸の消化酵素「ラクターゼ」の分泌や働きが、大人になるにつれて弱くなる人が乳糖を分解できない状態のことを指します。

 

小腸に存在するラクターゼ活性が弱く、乳糖が分解されずに大腸に運ばれると

・腸内細菌が乳糖を分解してガスを出し、腸を圧迫する

・多量の水分が一気に大腸に送られ下痢をする

などの症状が出てきます。

 

しかし近年の研究によると、乳糖が小腸で分解されない場合でも

大腸に存在する乳酸菌やビフィズス菌などの有用腸内細菌が多い人では、大腸で乳糖が良く分解されて不快症状が出にくい

ことが明らかになってきました。

 

牛乳を飲んで下痢をすることにより

牛乳の栄養素が体内に吸収されていないのでは…

と心配される方もいますが、ご安心を!

 

カルシウムなどの栄養は、大腸に行く前に小腸できちんと吸収されています。

また、乳糖は最終的に腸管内で分解され、乳酸や酢酸、酪酸などの安全な代謝物となって吸収されていきます。

 

牛乳を飲むことでお腹を下す人の中には

・牛乳に限らず冷たい飲み物を一気に飲んで腸を刺激し、お腹がゆるくなる

・「牛乳を飲むと下痢をする」と自己暗示にかかり下痢をしてしまう

という人もいるので、すべてが乳糖不耐に当てはまるわけではありません。

 

また、中には食物アレルギーの一つである「牛乳アレルギー」による腹痛や下痢もあります。

 

牛乳によるアレルギー反応が起こった場合

・腹痛

・下痢

・じんましん

・呼吸困難

・アナフィラキシーショック

などの症状が現れます。

 

呼吸困難やアナフィラキシーショックなどの深刻な症状が現れた場合、一刻も早い病院での治療が必要となりますので、すぐに救急車の手配を。

 

簡素的に「乳糖不耐」が「牛乳アレルギー」かを見分ける方法として

お腹がごろごろしにくい牛乳

による見分け方があります。

お腹がごろごろしにくい牛乳を飲んで症状が出にくいのが「乳糖不耐」です。

 

もしも「牛乳アレルギー」が疑われる場合は、医療機関での相談をおススメします。

 

 

牛乳を不快なく摂取する3つの方法と2つの対策

牛乳を飲む女性 写真

 

乳糖不耐の場合、牛乳の飲み方を工夫したり対策することで不快症状を改善することが可能です。

 

次から、方法と対策をご紹介します。

 

牛乳を不快なく摂取する3つの方法

①牛乳を数回に分けて、ゆっくり飲む

一気に冷たい牛乳をたくさん飲むと、乳糖の分解が追いつかないばかりか、腸を刺激し下痢の原因に。

少しずつ数回に分けて、ゆっくり飲むことで、乳糖が分解しやすくなります。

 

②牛乳を温めて、ゆっくり飲む

牛乳を温めて飲むことで、小腸の乳糖分解酵素「ラクターゼ」の働きが盛んになり、乳糖が分解しやすくなります。

また冷たい牛乳を飲むよりは、温かい牛乳の方が腸への刺激が弱まることも良いとされています。

 

牛乳を飲む際のポイントは

ゆっくり少量ずつ飲むこと

 

こうすることで、より乳糖の分解が追いつき、大腸へ一気に消化されない乳糖が運ばれていくのを防いでくれます。

 

③牛乳を料理に混ぜる

牛乳は、骨づくりや鉄分吸収には最適な栄養素を含んでいます。

ただ、お腹が痛くなるからと嫌煙されがちになるのは、もったいない!

 

牛乳が苦手な人であれば、料理に混ぜることで摂取できます。

しかも料理にコクが出て、美味しさが増すというメリットつき!

甘さ控えめなのも良いです。

 

牛乳を不快なく摂取する2つの対策

①牛乳を毎日飲む習慣をつける

子どもの頃は、牛乳を毎日のように飲んでいたけど、大人になってからは全然…

そのことも乳糖不耐の一要因として考えられています。

 

毎日、牛乳を飲み続けることで

・乳糖分解性の腸内細菌が増加し、腸内環境が改善

・乳糖の分解や代謝の増進

が期待できます。

 

②牛乳の代わりにヨーグルトやチーズを食べる

ヨーグルトは牛乳に乳酸菌を加えて発酵させたもの。

乳酸菌自体がラクターゼをもっているので、乳糖の20~40%が分解され、減少しています。

 

また、チーズは製造過程で乳糖の大部分がホエー(乳清)に移行し、取り除かれています。

 

乳糖が減少しているヨーグルト、乳糖が取り除かれたチーズは乳糖不耐が起こりにくい食品といえます。

 

 

子どもの頃

牛乳は、嚙むように飲むべし

と言われたことがあります。

 

牛乳は液体だから噛めないじゃん!

と子どもながらに思っていましたが、今になって思えば

ゆっくり飲むことの比喩的表現

だったんだなぁと思います。

 

私、早食いなので噛むのも早く済ませてしまい、結局意味はなかったのですが…

今も早食い早飲みなので、気をつけなければ。

 

まずは、牛乳をゆっくり飲む!

これで私の乳糖不耐は、解決ですね(笑)

 

【参考、引用】

【Wikipedia「ラクトース」】

【一般社団法人Jミルク「牛乳の炭水化物「乳糖」 - MILK talk ミルクのイイトコで、まいにちイイコト」】

【一般社団法人Jミルク「ウワサ16 日本人のほとんどは、牛乳を飲むとおなかをこわす ー 牛乳の気になるウワサをスッキリ解決!」】

【長野県医師会「「乳糖不耐症」と「牛乳アレルギー」」】

【ボララボおしり悩み研究所「牛乳を飲むと下痢になる…乳糖不耐って知ってる?」】

【一般社団法人日本乳業協会「牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする理由」】

 

















コメント