みなさんは、健診・検診を定期的に行っていますか?
会社勤めの方は毎年1回、勤め先での健康診断を受けていらっしゃる方が大半だと思います。
しかし、自営業や自由業、フリーランス等の職業の方であれば、自ら病院や自治体等で受診しなければいけません。
仕事が忙しくて、なかなか受けに行けないんだよね… |
仕事にかまけて健診・検診をすっぽかしていると、あとで大変なことになりますよ!
今回は
について、ご紹介します。
それってホントに、健康に気をつけてる!?
私のような40代以降の方は、病気にかかる可能性が増える世代。
人間として生まれてきた以上、老いを止めることはできません。
しかし、あらがって遅らせることはできます。
健康も同じ。
健診や検診を定期的に受診し、予防や対処療法などを総合的に行って病気にあらがう。
そうすることで、長く健康的に生活することができます。
みなさん調べものをする時は、ググると思います。
ググることで、情報を集めるわけですよね。
情報を集めた上でどうするのか、みなさん決めているわけです。
カラダの健康状態を知る=ググるには、健診・検診しかありません。
健診・検診もせずに
自分って、たぶんこの病気なんだろうなぁ… |
と勝手な憶測で対処するのは、素人考えで大変危険なこと。
最悪の場合、命を落とすことも…
私、健康には気をつけていますよ! 野菜やサプリメントをきちんと摂取してますからぁ~♪ |
なぁ~んて言う人ほど、健診・検診に行かなかったりします。
野菜やサプリメントを摂取することは、食生活改善のためには大事なことです。
否定はしません。
ですが、カラダの健康状態を知ることにはならないのです。
自分の健康状態を知るには、健診・検診の検査をするしかない
物事を始めるのには、まず情報を集めて知ることから始めますよね。
それと同じで健康への第一歩は、自分の健康状態を知ることにあります。
自分の健康状態を知らずに、野菜やサプリメントを闇雲に摂取していては意味がありません。
もしかしたら肉や炭水化物を必要以上に制限しているため、不健康になっている可能性だってあるのです。
サプリメントも摂り過ぎは逆効果ですし、お金のムダ。
きちんと自分の健康状態にあったサプリメントの摂取が必要となります。
健診・検診を行ったうえで、食生活の改善や運動などを取り入れて規則正しい生活をする。
それが真の、健康に気をつけているということなんです。
まずは、自分の健康状態を知ることが大事ですよ~
健診と検診の違い
健診と検診。
どちらも「けんしん」と読みます。
この健診と検診の違い。
あなたは、わかりますか?
健診は”健康診断”のこと
健診とは、健康診断の略。
会社勤めの方は、勤め先で行う定期健診。
自治体で行われる区民・市民健診などが、主な健診になります。
健診の目的は
ことにあります。
予防がメインとなり
・ 高血圧
・ 糖尿病
・ 高脂血症
・ 動脈硬化
などの生活習慣病にならないためにどうするか、健康を維持するためにはどうするかを考えるためのものです。
検診は”特定の病気を探すための検査”のこと
健診は健康状態の把握や予防を目的に行われるものですが、検診は
のことをいいます。
がん検診、歯科検診などが代表的な検診です。
健診と検診の明確な違いは
健診 ~ 病気にならないためにどうするかを考える
検診 ~ 特定の病気かどうかを探す
ということにあります。
【参考、引用】
重要度から見ると検診≧健診
健診と検診は、そもそも目的が違うため
定期健診を毎年会社で行ってるから、検診は別に受けなくてもいいのかな? |
というものではありません。
健診と検診について間違った認識をしていると、後々大変なことになりますよ!
健診だけでは発見できない病気も
現在では、健診の検査項目も多種多様になってきました。
しかし、一般的に健診というと、非常に極端な話ではありますが
といいます。
そういえば! 毎年健診受けていたのに「がん」になった人の話って、よく聞きますね。 |
これって、健診の意味なくない?
そう思っている方は、健診・検診の意味や目的を誤解しています。
健診と検診の明確な違いは
健診 ~ 病気にならないためにどうするかを考える
検診 ~ 特定の病気かどうかを探す
でしたね。
健診はしていたのに「がん」になってしまう可能性は、十分にありえます。
あくまでも健診は、健康状態の把握や予防目的。
健診した時は、がんの兆候がなかっただけということもありますし。
また、健診の検査項目によっては、がんの兆候を発見できないこともあります。
がんの兆候を探すために行うなら、健診ではなく検診ということになるわけですね。
健診は重要、検診は最重要
「健診を受けているから、なんとなく安心」と思っている方が、非常に多いといいます。
健診は、健康状態を知るために重要。
健康状態を知ってはじめて、病気に対する予防や対症療法を行うことができるわけです。
しかし、健診だけでは発見できない病気があることを知っておかなければいけません。
なのです。
健診が意味ないことはありません。
非常に重要なのです。
でも、病気の早期発見という意味では、健診よりも検診が最重要。
できるかぎり「検診」を受けることで、思わぬ病気の早期発見につながります。
健診・検診の意味や目的を十分理解した上でどちらもできるかぎり定期的に行うことが、健康的な生活を送る上で大切なことです。
40代以降は受けるべき5大検診
私と同じ40代以降の方。
健康に自信がある方もない方も、定期的な検診は大事です。
何事もなければ安心。
何か問題があっても、早期発見なら安心。
どちらにしても安心できるのが、検診なのです。
40代以降の方に受けていただきたい検診を、5つご紹介します。
がん検診
現在、我が国日本では、2人に1人はがんにかかり、3人に1人はがんで亡くなるといわれています。
先日、私の知人も、がんが原因で亡くなっています。
主な死因 人 数 割 合 総 数 1,362,470 - 1位 悪性新生物(がん) 373,584 27.4% 2位 心 疾 患 208,221 15.3% 3位 老 衰 109,605 8.0% 4位 脳血管疾患 108,186 7.9% 5位 肺 炎 94,661 6.9% 【出典:「人口動態統計」確定数(2018年全国)より抜粋】
2018年の主な病気による死因は
・ がん 27.4%
・ 心疾患 15.3%
・ 脳血管疾患 7.9%
となっており、がんの割合は心疾患の2倍、脳血管疾患では4倍近い数となっています。
がんはがんでも部位別死亡者数をみると、以下の表のとおり。
順位 / 性別 男 性 女 性 1位 肺
52,401人大 腸
23,560人2位 胃
28,843人肺
21,927人3位 大 腸
27,098人膵 臓
17,452人4位 膵 臓
17,938人胃
15,349人5位 肝 臓
17,032人乳 房
14,653人【出典:「人口動態統計」確定数(2018年全国)より抜粋】
男女ともに肺・大腸・胃がんが上位を占め、女性特有の乳がん(まれに男性あり)も上位に入っています。
がんは早期に発見すれば、現代では90%以上が治るとされています。
早期発見・早期治療のためにも、定期的ながん検診が大切なのです。
方 法 受診間隔 胃 50歳以上※ 胃 X 線(バリウム)検査
又は胃内視鏡検査2年に1回※ 大 腸 40歳以上 免疫学的便潜血検査 毎 年 肺 40歳以上 非高危険群に対する胸部 X 線検査、
及び高危険群に対する胸部 X 線検査と
喀痰細胞診併用法毎 年 子 宮
頸 部20歳以上 細胞診(従来法)
細胞診(液状検体法)2年に1回 乳 房 40~74歳 マンモグラフィ単独法 2年に1回 ※ 胃部エックス線検査については、当分の間、40歳以上の方へ、年1回実施しても差し支えがないとされている。
【出典:「有効性評価に基づくがん検診ガイドライン」より引用・改変】
脳ドッグ
脳ドックとは、脳卒中や脳委縮といった脳疾患リスクの早期発見のために、MRIや血液検査など、様々な方法で調べる検診コースの総称をいいます。
脳の病気は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を要因として突如発症し、死に至ることも珍しくない怖ろしい病気。
最近では、お笑いコンビ爆笑問題の田中さんが、くも膜下出血と脳梗塞と診断され入院していたことが報道されました。
奥様の賢明な判断により、救急車で病院へ行き、早期発見・早期治療のおかげで体調も良く、安定した状態に戻っているということで、ホッとしています。
しかし、私の知人の中には、悲劇的な出来事も。
激しい頭痛があったものの救急車は呼ばず、娘に自家用車で病院に連れて行ってもらった知人。
通常外来での診察で待たされたあげく発見が遅れてしまい、下半身不随となってしまいました。
救急車で病院に行っていれば後遺症を残すことはなかった可能性もあったため、悔やんでも悔やみきれません。
このように、いつ起きるかわからないのが脳疾患の怖いところ。
そのため、定期的な脳ドック受診が大事です。
【概要】
検査項目 検査でわかる病気 頭部MRI検査 脳実質の状態(脳腫瘍、脳萎縮の程度、過去に生じた無症候性脳卒中など) 頭部MRA検査 脳血管の様子(脳動脈瘤や狭窄、閉塞など) 頸動脈エコー検査 頸動脈の様子(狭窄や動脈硬化など) 心電図 不整脈(心房細動など)、心筋虚血など ABI(血圧脈波)検査 白背景の要素 血液検査 全身の病気や血液成分の異常(高血圧や糖尿病など)
【受けたほうがよい人】
・ 40歳以上でまだ一度も脳ドックを受診したことがない
・ 高血圧、脂質異常(高脂血症)、動脈硬化などの診断を受けている
・ 家族や血縁者に脳卒中になった人がいる。もしくは糖尿病、高血圧の傾向がある
・ 飲酒、喫煙の習慣がある
肝炎ウイルス検診
「沈黙の臓器」といわれる肝臓。
異常があってもなかなか自覚症状がなく、症状が現れたときには病気がかなり進行していることが多い肝臓の病気。
肝がんの原因の80%は肝炎ウイルス(B型・C型肝炎ウイルス)とされ、ときに数十年もの歳月をかけて肝がんを引き起こします。
肝臓の病気といえば、お酒のせいじゃないの? |
と思われている方は多いのではないでしょうか?
肝がんは肝炎ウイルスによって引き起こされることが圧倒的に多いため、お酒を飲まない方も肝炎ウイルスに感染していれば、肝がんになる可能性が高くなります。
肝がんは死亡率が高いがん。
自覚症状がなく、病気になっていることがわかりづらいという欠点もあります。
また、通常の肝機能検査では肝炎ウイルスの有無を調べていないことから、肝炎ウイルス検診が大事となるのです。
肝炎ウイルス検診は採血だけで検査が終わるため、比較的受診しやすい検診でもあります。
【概要】
検査項目 方 法 B型肝炎ウイルス検査 血液検査(HBs抗原検査) C型肝炎ウイルス検査 血液検査(HCV抗体検査、HCV-RNA検査) 【出典】
【受けたほうがよい人】
・ 慢性的な食欲不振、身体の倦怠感、嘔吐や黄疸などの症状がある方
・ 過去に1度も肝炎ウイルス検査を受けたことがない方
骨粗鬆症検診
骨粗鬆症といえば
・ 骨が弱くなる
・ 骨折しやすくなる
病気として、広く認知されている病気です。
実は骨粗鬆症、自覚症状が乏しいのが特徴。
「円背(背中が丸くなること)」や「身長が縮む」といった症状が徐々に起こり、病気と気づかないことの方が多いのです。
肝臓の病気と同じように、症状に気づいた時には病状がかなり進行していたということも少なくありません。
高齢者の骨粗鬆症の方では、股の付け根を骨折すると治療に時間がかかり、その間に全身の機能が低下し、最悪の場合、そのまま寝たきりとなってしまう恐れがある実は怖い病気なのです。
骨粗鬆症自体に痛みは発生しないというのが、これまた病気を気づきにくくしている要因。
骨粗鬆症によって弱くなった骨に力が加わると、上下から押し潰されるように「圧迫骨折」を起こします。
この圧迫骨折が
・ 軽く転んでしまった
・ つまづいてしまった
・ 尻もちをついてしまった
・ 重い物を持ち上げた
という何気ないことで起きるのが、骨粗鬆症の特徴。
圧迫骨折は激しい痛みを感じるものと、場合によっては痛みを伴わないものがあります。
特に高齢者は痛みに気づきにくいこともあるため、注意が必要となります。
【概要】
検査項目 方 法 骨密度検査 画像検査による骨量(骨密度)測定
血液や尿による検体検査
※ 検診実施医療機関によって方法が異なる【出典】
【受けたほうがよい人】
・ 骨粗鬆症と言われたことがある方
・ 女性で閉経された方
・ 腰や背中が痛い、重い感じがする方
・ 身長が縮んできた、腰や背中が曲がってきた方
・ 背骨、手首、ふとももの付け根を骨折したことがある方
・ 過去に一度も骨粗鬆症検診を受診したことがない方
歯周疾患検診
5つの検診のうち、あまり聞き馴染みがないという方も多いのではないでしょうか?
厳密にいえば違うのですが、歯科検診と思っていただければ良いのかなと。
歯科検診なら毎年定期的に受診されている方は多いと思います。
歯周疾患検診は、歯周病の検査。
歯周病とは歯周組織(歯肉(歯ぐき)、歯の根とあごの骨、それらをつなぐ歯根膜という組織)に炎症が起こる病気です。
40歳以降に歯を失う原因の大半が、この歯周病によるものとされています。
歯周病は「歯の生活習慣病」ともいわれ、歯垢や細菌のせいばかりでなく、様々な生活習慣が深く関係している病気です。
歯周病を甘く見る事なかれ!
最悪、歯周病が原因で死に至る事例もあるのです。
歯周病が引き起こす病気
・ 脳の病気(脳炎) ・ 皮膚の病気(湿疹) ・ 呼吸器の病気(肺炎)
・ 心臓の病気(心内膜炎、動脈硬化、狭心症) ・ 消化器の病気(胃腸障害)
・ 代謝異常の病気(糖尿病、腎炎) ・ 早産、低出生体重児出産
・ 神経の病気(神経痛、肩こり) ・ 関節の病気(関節炎)
「8020(ハチマルニイマル)運動」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
介護現場では、有名な運動ですよね。
この運動は「80歳になっても20本以上は自分の歯を保とう」というもの。
実は歯のある方とない方とでは、認知症リスクにも影響があるとされています。
自分の歯で、食べ物を噛むという行為。
噛むことは脳に刺激を与え、活性化させることにもつながっているといいます。
これが認知症の予防としても注目されているのです。
中には残念ながら総入れ歯の人もいますが、口内環境を清潔にするという意味では、自分の歯であろうがなかろうが同じこと。
日々の歯磨きや口内洗浄の大切さを知るためにも、定期的な歯周疾患検診が大切なのです。
【概要】
検査項目 方 法 歯の状況
歯周組織の状況
喪失歯の状況口腔清掃状況 等問診、口腔内検査
【受けたほうがよい人】
・ 40歳、50歳、60歳、70歳の方
・ 歯肉が腫れる、口臭がある、歯ぐきが赤くなる方
・ 口の中がねばねばする、歯がぐらぐらする、歯ぐきがむずがゆい方
・ 冷たい飲み物が歯にしみる、歯を磨いたとき出血する、食べ物が歯のすき間にはさまる方
病気治療の基本は「早期発見」。
健診・検診を定期的に行い、自分のカラダの健康と向き合うことが、日々元気に仕事や生活を続けていくコツです。
よぉ~く考えよぉ~♪ 健診・検診大事だよぉ~♪
とっても大事だよぉ~♪
いつまでもバイタリティあふれるあなたでいるために。
考えてください、あなたの健康を。
考えてください、あなたを必要としている人のことを。
健診・検診を躊躇していた方の受診率UPにつながれば幸いです。
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